

店頭で話すレシピ

塩糀の煮卵
世の中には数多くの塩糀の煮卵のレシピは存在しますが、塩糀の塩味の浸透について解説されたレシピは少ないのでは?と思い塩糀の煮卵についてレシピを公開しました。塩糀漬けの煮卵は塩糀の旨味が加わりとても美味しい簡単レシピです。まだやったことがないようなら是非一度はお試しください!
材料 4人分
卵 | 4個 |
---|---|
塩糀 | 大さじ4 (121g) |
水 | 適量 (95cc) |
好みで黒胡椒 | 8カリカリ |
塩糀の煮卵の作り方
塩糀液を作る
煮卵に塩味が浸み込む仕組みは「浸透圧」が関係しています。 塩分量が比較的高い塩糀(一般的な塩糀の塩分量は13%前後、かど万の塩糀も大きな差はなく12.5%)で煮卵を浸み込ませると 、卵黄まで塩の浸透がしにくく表面だけ塩味が効いた煮卵になります。
よって塩味を全体に浸み込ませる為には適度な塩分濃度にする必要があります。 適度な塩分濃度については、めんつゆを使い個人的な好みを見つけたことはあるのですが、ここでは説明を割愛します。
結論ですが、7%程の塩分量で12時間漬けこむと個人的に好みの塩味になったので、 7%の塩分量の塩糀液を作る方法を説明します。
※塩分量が高くなるほど、内部への浸透には時間がかかりますが、低すぎても同じです。適切な塩分量を見つける必要があります。
かど万の塩糀は12.5%の為、7%の塩分濃度にするには水を希釈します。 13%の塩糀でも対応できるように、計算方法をお伝えします。
まずは現在の塩麹に含まれる塩の量を計算します。
今回4つの卵を使うので、大さじ4の塩糀(121g)を用意しました。
まずは塩分量を算出します。
121g×0.125 = 15.125g
この式は大さじ4の塩糀のg数 × 塩糀の塩分量(13%の塩糀の場合は0.13となる) = g(塩分量) となります。
次は目標とする塩分濃度7%にするために必要な塩麹と水の総量を計算します。
塩の量は変わらないので、新しい塩麹の総量(塩麹+水)を Xcc とすると、以下の式が成り立ちます。
15.125g ÷ 0.07 = Xcc
X=216cc
塩糀の塩分量 × 7%(0.07) = Xcc(追加する水分量)
塩分濃度を7%にするには、塩麹と水の合計が216cc必要になります。
次は、加えるべき水の量を計算します。
216cc(目標総量)-121g(現在の塩麹の量)=95cc
塩分濃度を7%にするには、95ccの水を加える必要があります。
121gの塩糀に95ccの水を加えたら混ぜます。
※補足 水ではなく、煮切り酒や煮切り白ワインでも美味しいのですが、好みが分かれるので今回は水での説明となります。詳しくは店頭にて店主に聞いてください!
そして、遅れましたが、この工程では塩糀の量を量り適度な水を入れ、かき混ぜる工程となります。
お湯に卵を入れる
卵は冷蔵庫から取り出してスグに入れます。 卵を水が沸騰した鍋に入れたら、6分30秒待ちます。 ※煮卵の黄身の状態は好みがあると思うので、黄身が硬めが好みなら8分程伸ばしてください。6分30秒位だと黄身はほんのりトロけます。
冷水に入れる
6分30秒経ったら、余熱で卵に熱が入らないようにキンキンに冷えた冷水に卵を入れます。
卵と液を合わせる
卵の殻を取ったら、ジップロックに卵を入れます。 そして、塩糀液を入れて12時間、冷蔵庫に保存します。
完成
ほんのりトロりとした黄身に黒胡椒をかけて食べてみましょう!
1個の卵に対して2カリカリ位が目安です。
黒胡椒をかけたらとても美味しい塩糀の煮卵が完成です。
好みの塩分量、漬け込み時間など是非教えてください!店頭で店主と塩糀煮卵の話でもしましょう。